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アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎の特徴

アレルギー性鼻炎は、60年代から副鼻腔炎が減少していくのとは逆に、70年代から急増するようになりました。その背景には抗原の増加があります。住宅の洋風化に伴って、気密性が高いうえに新建築資材を用いている住宅が、次々と建てられるようになったため、ダニやホコリ、カビなどのハウスダストが室内に充満しやすくなったのです。

 

他にも、抗原としてスギ花粉が挙げられるようにもなりました。全国の国有林にスギが植林されるようになると、花粉症が社会問題になるほど、スギ花粉が猛威をふるい始めるようになったのです。

 

そのため、アレルギー性鼻炎は、ハウスダストなどが原因で症状が一年中あらわれる「通年性」のものと、花粉が飛散する時期にだけあらわれる「季節性」のものとに分けられます。

 

「通年性アレルギー性鼻炎」のアレルゲンとしては主に、ハウスダストやダニ、ペットの毛、カビなどが挙げられます。

 

「季節性アレルギー性鼻炎」では、2月から4月にかけてのスギ花粉が最も多いアレルゲンとなっています。そのほか、3~5月のヒノキや、初夏のカモガヤを中心としたイネ科植物、秋のブタクサやヨモギなどのキク科植物の花粉などが知られています。

 

アレルギー性鼻炎の発症は低年齢化しており、「通年性」の多くは10歳以下、「季節性」は20~30代がピークとなっています。自然治癒するケースは少なく、アレルギー性鼻炎に悩まされる人は増加の一途をたどっています。

アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎は、鼻粘膜のⅠ型アレルギー疾患であるとされ、発作性・反復性のくしゃみ、水性鼻漏、鼻閉といった症状があらわれます。

 

鼻から抗原となる物質を吸い込むと、肥満細胞からヒスタミンが放出され、鼻粘膜の知覚神経末端にあるヒスタミン受容体にくっつきます。すると、その刺激が脳のくしゃみ中枢に届いてくしゃみが起きるようになります。

 

また、同じ刺激が脳の分泌中枢に届くことで副交感神経が働き、鼻水が出るようになります。

 

それ以外にも、肥満細胞からロイコトリエンが放出されることによって、血管が広がり、鼻粘膜が厚みを増すことで鼻づまりが起こります。

 

さらに、トロンボキサンが鼻粘膜血管を刺激し、血管の透過性を亢進させ、鼻の粘膜が浮腫状に腫れることによっても鼻づまりが起こるとされています。

アレルギー性鼻炎の主な治療法

アレルギー性鼻炎の治療は、アレルゲンを避ける工夫と薬物療法が中心になってきます。また、アレルギー性鼻炎の症状は、改善出来る点が多くがなりましたが、まだまだ完治させるのが難しいため、医師と患者とが十分にコミュニケーションを図り、根気よく対処していくことが重要です。

 

それに加え、毎日の生活において、掃除をこまめに行ってハウスダストやダニを除去する、花粉の多い日は外出を控えるなど、アレルゲンとの接触を避ける工夫をしていくことが大切になってきます。

 

アレルギー性鼻炎の具体的な治療法としては、薬物療法、特異的免疫療法、手術療法があります。